スーパーの海苔売り場へ行くとズラーッと並んだたくさんの海苔。
よく見ると緑色のものや真っ黒なものがありますよね。
それに値段もピンキリ。
美味しい海苔を選びたい。
でも家計のことを考えたらできるだけお安いものを選びたいですよね。
ですがやっぱり値段が安いとそれなりの質のものしか買えないのでしょうか?
海苔のランクや産地による海苔の特徴をしっかり覚えて、
料理によって海苔を使い分けるようにすると
安くても美味しいと思える海苔を購入することができますよ。
海苔の値段の違いは何?
海苔の値段の違いは収穫時期にあります。
よく海苔は色が黒いほうが美味しいといいますよね。
ではなぜ色の違う海苔が存在するのでしょうか?
それは「海苔を摘む回数」によるものだそうです。
海苔が収穫されるのは毎年11月~3月頃までなのですが、
1つの株から時期を分けておよそ10回程度海苔を摘み取っているそうです。
色が濃いほど栄養をたくさん含んでいるのですが、
収穫を繰り返すことにより栄養が少ない、色の薄い色の部分が増えていきます。
つまり色が濃いもののほうが、うまみが凝縮されている美味しい海苔ということ。
そしてさらに美味しい海苔の見分け方としては「表面にプツプツと穴が開いているか?」
え?穴が開いていたらダメなんじゃないの?
と私は思っていたのですが、実はこれが海苔の美味しいサイン。
小さい穴がたくさん開いているとなぜ美味しいのかというと、
これは収穫時期によるもので、若い海苔ほど柔らかいため、
乾燥すると大きく縮み穴が開きやすいんだそうです。
つまりこの「穴」は早い時期に収穫されたうまみたっぷりの証なんですね。
海苔のランクの見分け方
海苔の美味しさのランクを見分けられるようになれば、
値段の高い安いに惑わされることがなくなります。
ではどこを見れば美味しい海苔を見分けることができるのでしょう?
試食でもできればいいのですが、そういうわけにもいきませんよね。
そこでパッケージの上からでもわかる見極め術をご紹介します。
1つ目は、「より黒く、ツヤのあるものを選ぶ」
2つ目は、「一番摘み」「まる等級」とあるものを選ぶ
同じ枚数、同じ値段で売られている海苔の場合は
両方を手に取り、見比べてみましょう。
その時、黒くてツヤのあるもののほうが美味しい可能性が高いです。
「一番摘み」は一番最初に摘み取った最も栄養価の高い海苔。
そして「まる等級」の意味は「穴が開いている」ということだそうで、
これこそが先ほどご紹介した「美味しさの証」。
このようなことを基準にして選ぶと、
比較的お得に美味しい海苔を手に入れることができますよ。
海苔は産地別で味の特徴が違う
海苔は日本各地で生産されていますが主な産地は、
・仙台湾
・東京湾
・伊勢湾
・三河湾
・瀬戸内海
・有明海
の6か所。
環境や養殖の仕方によって、海苔の味や香りに違いが出てきます。
有明海産の海苔
生産量第1位を誇る有明産の場合、
口溶けの良さと甘みとうまみが特徴。
「味付け海苔?」と思えるほどの甘みを感じる
海苔弁にもってこいの海苔です。
なぜこんなにも甘みの強い海苔ができるかというと、
有明海の干満の差にあります。
その差は日本最大で約6mにもなるそうで、
満潮時には海の中で海の栄養をたくさん吸収し、そして
干潮時には海苔が干された状態になり、太陽の光をたくさん浴びる。
その繰り返しにより美味しい海苔が出来上がるそうです。
瀬戸内海産の海苔
生産量第2位の瀬戸内海産の場合は、
しっかりした食感で風味が落ちないのが特徴。
そして溶けにくいことから、お弁当やおにぎり、
ラーメンの具にぴったりです。
瀬戸内海の海苔は流れの早い潮に耐えながら育つため、
しっかりした歯ごたえの海苔になるんだとか。
東京湾産の海苔
海苔養殖発祥の地とされている東京湾産の場合は、
新鮮な強い磯の香りが特徴で、刻み海苔として料理に活用するのがおすすめ。
仙台湾産の海苔
仙台湾産の海苔の場合は、
非常にマイルドな味わいで、チーズを使った料理や
和風グラタンなどにとってもよく合います。
伊勢湾・三河湾産の海苔
伊勢湾・三河湾産の場合は、
強い磯の香りが特徴で、海苔の風味が他の食材に負けないため、
手巻きずしやスープなどにおすすめです。
まとめ
海苔の値段の違いは収穫時期によって栄養価が変わるため。
海苔のランクの見分け方は「より黒く、ツヤのあるもの」
「一番摘み、まる等級」と書かれたものが美味しい海苔。
海苔は産地により味の特徴が違う。
とあるお寿司屋さんでは、
お店でお客さんに出す手巻き寿司には口溶けの良い有明海産の海苔を使い、
一方、出前用の手巻き寿司にはしっかりした東京湾産の海苔を使用する
というように使い分けるそうです。
海苔の賞味期限は非常に長いので、
産地別の海苔を料理に合わせて使い分けるのもいいですね!