野菜は食べ物だからと闇雲に冷蔵庫で保存してはいませんか?
実は野菜によっては常温で保存したほうがいいものがあります。
とはいえ切って下処理を済ませた野菜や茹でたり蒸したりして
火を通した野菜はどうなのでしょう?
生野菜は種類によって保存方法が違う
一口に野菜といってもたくさんの種類がありますよね。
イモ、ニンジン、ゴボウなど土の中で生育する「根菜類」。
キャベツ、レタス、白菜など土の上で生育する「葉菜類」。
ピーマン、ナス、キュウリなど実として生育する「果菜類」。
それぞれの野菜が畑にある時の姿を想像してみましょう。
そうすればどの程度の温度環境が一番野菜を長く保存できるかが見えてきます。
根菜類の保存方法
根菜というのは、その植物の栄養源で土の中に埋まっているのが通常の状態です。
土の中の温度は夏の気温ほど高くならず、冬の気温ほど低くならない
まさに快適な気温です。
つまり、根菜類にとって冷蔵庫は「寒すぎ」と言うことになります。
寒過ぎる環境に根菜類を置いてしまうと身を守ろうと栄養分野水分を燃焼させてしまい
その結果、シナシナにしなびてしまうんですね。
そしてもう一つ気をつけてほしいのが「光」。
日光はもちろんのこと、室内電気の光でも当て続けていると芽が出てしまいます。
なので根菜類は野菜ストッカーなどで常温保存するようにしましょう。
葉菜類の保存方法
葉菜類にとって大切なのは「水分」です。
たいがいの葉野菜は夏に収穫のピークを迎えますが、
なぜあんなに気温が高い中で、しおれることなく元気に育つのかというと
土中の根から多くの栄養分や水分を吸い上げているからです。
根菜類は根菜そのものが栄養を蓄えているのに対し、
葉菜類は栄養を吸い上げて成長する器官です。
収穫後の葉菜類は成長を止めなければ美味しい時期を過ぎてしまいます。
なので葉菜類は冷蔵庫の野菜室でその機能を眠らせることによって
(正確には遅らせる)収穫後の新鮮さを維持するようにします。
新鮮さを維持するにはある程度の湿度がないと葉がしおれてしまうので、
湿らせた新聞紙にくるんで保存袋に入れるなどするようにしましょう。
果菜類の保存方法
果菜類にとっての天敵は温度ではなく「乾燥」と「水気」です。
乾燥は果実がしおれる原因になり、水気は傷みの原因になるからです。
そして種類によってはエチレンガスという野菜や果物を熟させるガスがでるので、
一つ一つ新聞紙にくるんで袋に入れて保存するようにし、
常温保存か冷蔵保存かはお好みでOK(私は冷蔵庫派)。
そうすることで他の野菜が早く熟れるのを防ぐことができます。
それぞれに適した保存環境を知ることで日持ちする期間が長くなります。
切った野菜の保存期間と保存方法
生野菜の保存方法はわかったとして、仕事をしながら家事もこなす人にとって
重要になってくるのが食材の下ごしらえですよね。
週に1度食材を買いこんで、献立に合わせて野菜を切り分けて置く方もいると思います。
切った野菜の保存期間を長くする保存方法とは?
多くの主婦の意見としては、「もって2~3日」というのが最も多い意見です。
切ってしまうとその断面が酸化してしまうため、
とくにキャベツやレタスなど生の状態でサラダで食べるには
オススメしないというのが一般的な意見でした。
根菜類や果菜類であれば、切ったものを保存袋に入れ空気を抜き
真空状態にすれば冷蔵で3日くらい、冷凍なら1週間くらいは大丈夫とのことです。
茹でた野菜の保存期間と保存方法
茹でた野菜は切っただけの野菜に比べて少し長めに日持ちします。
理由は茹でることで完全に野菜の成長を止めることが出来るからです。
保存期間としては種類にもよりますが、冷蔵で5~7日程度、
冷凍で1ヶ月~2か月程度というの意見がありました。
ただし切った野菜も茹でた野菜も保存条件として「密封」であることが絶対です。
まとめ
野菜は種類によって保存方法が違う。
根菜類は常温で、葉菜類は湿らせた新聞紙でくるみ保存袋に入れて冷蔵庫で、
果菜類は程よい湿度で常温でも冷蔵でもよいが
ものによっては他の野菜や果物を熟させるエチレンガスを出すものがあるため、
乾いた新聞紙でくるみ保存袋に入れて保存する。
切った野菜は「味や栄養が損なわれる」点からなるべく早めに調理したほうが良い。
茹でた野菜はそこで成長が完全に止まるため、
切っただけの野菜に比べ長く保存することが出来る。
野菜を食べるからには栄養素はなるべく高いままであってほしいもの。
美味しくいただくためにも野菜それぞれに適した保存をしましょうね。