最近テレビでも取り上げられる生前整理について考えたことはありますか?
年齢が若い人はあまり興味のない話でしょうが、
年を重ね、体の老化を実感する機会が多くなると
自分が亡くなった時のことを想像することありますよね。
そうでなくても明日突然事故に遭って二度と還らぬ人になる可能性は
老若男女問わず誰にだってあります。
そうなったら残された家族が遺品を片付けるために大変な思いをするのは想像がつきますよね。
そこで今から少しずつ自分の持ち物の生前整理を始めることをお勧めします。
ですが間違えた生前整理は残された家族に逆に迷惑になってしまうことも。
そこで生前整理を進めやすい順番や気をつけること、
逆に処分せずに残しておくべきものについてご紹介します。
生前整理が進めやすい順番は?
部屋を片付けはじめ、うっかり写真を手に取ってしまい
「なつかし~!」なんてやっているうちに時間が無くなってしまった
というような経験は誰でもありますよね。
それは生前整理にも言えることで、思い出の品や写真を先に片づけようとしても
作業は進まないどころかただただ時間を無駄にしてしまいます。
そこでまず始めに手をつけるもののおすすめは「服」。
流行が変わって、今着るとなんだか古臭く感じるような服や
体型が変わって着れなくなったけど、デザインが好きで捨てられない服、
ちょっとしたブランドもので買った時高かった服など、
タンスや引き出しの奥の奥には、もう何年も来ていない服があるはず。
着ない服 = 使わないもの
ですし、残された遺族にとって思い入れがあるものでもありません。
なので思い切って処分しましょう。
次に読み終えた本。
本というのは本来、読み終えた時点で本の役目は果たし終わっています。
なのに「またいつか読み返したくなるかも」または深い考えもなしに
コレクションのように本棚に並べますよね。
ですが思い返してみてください。
その本を再び取り出して読み返したことがありますか?
たぶんほとんどの本が読み返されることはなかったはず。
なのでよほど思い入れが残る物以外は本も思い切って処分しましょう。
サイドボードや棚に飾られている飾り物だって
それにじっくり目をやり眺めたのはいつでしょう。
結局風景の一部に溶け込み、視界に入ることもなかったのでは?
結婚祝いにいただいたワイングラスやコーヒーカップなども
もうプレゼントしてくださった方の気持ちを伝える役目は果たし終えています。
ただただ戸棚の奥で眠り続けているのであれば、
感謝の気持ちを告げてさよならしてあげましょう。
そして最後に写真。
ウン十年も前のすっかり古ぼけた自分が子供だった頃の写真から、
最近のものまで、目を通せば色々な思い出が走馬灯のように駆け巡るでしょう。
家族が集まった際に引っ張り出してみんなで鑑賞しましょう。
最後に思い切り思い出を語ったあとで処分すれば、
心晴れやかに処分できると思いますよ。
生前整理で気をつけることは?
いざ生前整理を始めようと思っても、
・どこまで片づけたらよいのかわからない
・そもそも性格的に物が捨てられない
と、なかなか生前整理を始められないという方は多いです。
そんな悩みを解消しつつ、気をつける点をご紹介します。
どこまで片づけたらよいのかわからない
自分の持ち物をどこまで片づけたらよいのかわからないという場合、
家のどこに何があるかを把握できるまで減らします。
残りの人生は自分の好きなものだけに囲まれて暮らそう
というのが生前整理の考え方です。
ですが中には「捨てるスイッチ」が入り、何でもかんでも捨てすぎてしまう方も。
いざというときに必要だったものまで捨てないように気をつけましょうね。
そもそも性格的に物が捨てられない
物が捨てられないという場合には、その物を「いる・いらない」で判断するのではなく、
「使う・使わない」で判断するようにしましょう。
日本人はもったいないという気持ちが強く「捨てられない」と思う方は多いのですが、
「使っていないものを処分する」というように考え方を切り替えることで
いらないものを処分することが出来るようになります。
「使う・使わない」を基準に物を処分すれば、必ずスッキリ片付きますよ。
ただし、どうしても思い入れが強いものの場合には捨てたことを
後悔してしまう可能性もあるので、片づけ始めるものは
思い入れの少ないものを先に処分するように気をつけましょう。
生前整理で最後まで残すものは?
色々なものを処分していくと、どんどん勢いに乗り
気付くと処分しちゃいけないものまで捨ててしまった!
なんてことになっては大変です。
特に書類系のものは、一枚一枚目を通さずに「どうせゴミだろう」と
決して勢いづいて捨てないように注意しましょう。
現在使っている預金通帳や保険証券、家や土地の権利書、契約書
といったものは捨てるのはもちろん、紛失してもいけませんから、
生前整理を開始する前段階として除けておくとよいでしょう。
生前整理が終わったら、それらの重要書類はどこに保管しておくか決め、
その保管場所は家族に伝えておくようにしましょう。
まとめ
生前整理の順番や片付けの際に気をつけること、
残すものの判断方法についてご紹介しました。
愛する家族との別れが済み、疲れている遺族に
大量の後片付けをさせるのは想像するだけで心苦しいですよね。
私の義母が亡くなった際には残った荷物は小さなタンスにしまわれた
衣類くらいなもので、その他のものはほとんど生前に処分してくれていました。
おかげで私たち遺族が大変な思いをすることはありませんでした。
「私たちのことを思って処分してくれていたんだね。」
遺族である私たちはそれにより義母の最後の愛情を感じ取ることが出来ました。
私も先立つときには義母のように
「立つ鳥跡を濁さず」でありたいと思っています。