初めてワンちゃんを家族の一員として迎え入れるとき、
どんな予防接種が必要かご存知ですか?
特に蚊を媒介して感染するフィラリア症を予防するためには、
1年の約半分以上、毎月1回必ず投薬する必要があります。
子犬のうちは外に出さないし関係ないのでは?
と思う方もいるようですが、
フィラリア予防はだいたい生後約3か月頃から始められ、
獣医師会でもところによっては生後1か月から始めることを推奨しているんだとか。
では、フィラリア予防の投薬は、毎年何月から始まり何月まで続くのか、
もしフィラリア予防をせずにフィラリア症に感染したらどうなるのか、
投薬を忘れないための簡単な方法をご紹介します。
犬のフィラリア予防は何月から何月まで?
フィラリア症とは、蚊を媒介して寄生する犬糸状虫(いぬしじょうちゅう)が
引き起こす心臓疾患です。
一番の予防は「蚊に刺されないこと」なのですが、
犬だって人だって好きで蚊に刺されるわけじゃありませんよね。
なので犬に「刺されても大丈夫な体」の準備をしなくてはいけません。
実際「予防薬」と言っていますが、厳密には「治療薬」で、
体に入ったフィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)が
体内で活動を始めて成虫になる前に「駆虫」するための薬です。
投薬の時期は蚊の発生時期から、蚊の終息後約1か月までの約半年間になります。
フィラリア予防の投薬開始時期や継続期間は
蚊の活動時期に重なるため、
地域や気温、環境などにより若干の違いがあります。
私の生活圏である北海道は、早くて4月頃から投薬を開始するようですが、
我が家の周辺や散歩コースはそれほど緑が多くないため、愛犬は毎年5月後半~6月前半頃に
狂犬病の予防接種と健康診断を兼ねて動物病院に行ったときに薬をもらってきて投薬を始めます。
ご自宅の周辺環境を考慮して、その地域の動物病院の獣医さんの指示に従って投薬しましょう。
もし犬がフィラリア症に感染したらどうなる?
フィラリア症は長い潜伏期間があるため、
フィラリアに感染した直後に発見することは難しいそうです。
「うちの子、もしかした蚊に刺されたかも・・・」と心配になり
すぐに病院で検査してもらったとしても
結果が「陰性」となることもあります。
では愛犬がフィラリア症に感染したと気づくきっかけは何かを調べてみました。
・時々軽い咳をするようになる
【中期】
・咳に加え、毛艶・栄養状態が悪くなり、あまり動きたがらなくなる
【末期】
・腹水が溜まり、元気・食欲が減り痩せていく
・呼吸困難になったり、運動時に失神したりするようになる
・咳をした時に血が混ざるようになる
・貧血になる
・血尿が出る
血尿に気づき動物病院へ駆け込んだ飼い主さんによると、
フィラリア症が進行し、このまま弱っていく犬と
スキンシップを取って余生を過ごさせてあげるか、
手術をするかという選択になり、
手術をしてくれる病院を探して無事23匹のフィラリアを摘出し、
今では体重も戻り元気に暮らしているそうです。
ですがやはり、一度フィラリアによってボロボロにされた心臓は
元に戻ることはないので、毎日心臓の薬は欠かせないとのことでした。
上記の飼い主さんは育児放棄され、やせ細った犬を
慈愛の心で引き取った優しい方。
なのでフィラリア症にかかった犬の命を最後まで諦めずに
救えたのはとてもすばらしいことです。
ですが、犬の手術費用は莫大なものだったと思いますし、
今も尚、心臓の薬を飲ませ続けているようなので、
通院や診察、薬にかかる費用も相当なものだと思います。
可愛い愛犬の予防接種の費用を出し惜しむと、
のちのちそれ以上の費用をかけないと愛犬の命を脅かすことに
なる可能性があることを忘れないでください。
犬のフィラリア予防薬を確実に飲ませ忘れない方法
犬にとってフィラリア予防がとても大事だということは
お判りいただけたと思いますが、
投薬は月1回のため、ついつい飲ませ忘れてしまうなんてことも
時には起きてしまいますよね。
動物病院では、「例えば6月1日に投薬したら、
次は7月1日、8月1日と毎月同じ日にあげてください」
としどうしてくれるところもあります。
これは単純に「1か月に1回忘れずに!!」ということで、
我が家の愛犬かかりつけの動物病院では、
1月~12月の月の数と、その下にシールを貼ることのできる空欄のある
薬の袋とシールを、薬と一緒にくれました。
薬を飲ませた月にシールを貼るようにという配慮なのでしょうが、
私はこれでも2年連続で上げ忘れてしまいました!(飼い主失格ですね)
そこで、カレンダーに薬を飲ませる予定の日に
薬の袋に貼るシールを先に全部貼りました!
たったこれだけのことですが、カレンダーを見るたびに
「次の薬をあげるまであと何日」と思ったり、
たとえ当日、飲ませ忘れたとしても2~3日のうちに気づくことができます。
おかげで去年はパーフェクトで飲ませられましたよ^^
そのほか、スマホのアプリ機能などを活用する方法など、
ご自分にあった「飲ませ忘れない対策」を考えてみてください!
まとめ
犬のフィラリア予防は何月から?感染したらどうなる?
忘れないための簡単な方法について
フィラリア投薬の時期は蚊の発生時期から、蚊の終息後約1か月までの約半年間
犬がフィラリアに感染してしまうと、
初期は軽い咳が出る
中期は咳に加え、毛艶・栄養状態が悪くなり、あまり動きたがらなくなる
末期は腹水が溜まり、元気・食欲が減り痩せていく
呼吸困難になったり、運動時に失神したりするようになる
咳をした時に血が混ざるようになる
貧血になる
血尿が出る
薬の飲ませ忘れを防ぐ方法として、カレンダーには半年分マークしておく
予防接種代って元気に走り回る愛犬の姿を見ていると
「必要ないんじゃない?」なんて都合よく考えてケチりたい思いが湧いてきますが、
予防接種は人にとっても犬にとっても「転ばぬ先の杖」。
いつまでも元気に走り回れるように絶対に必要なものとして、
予防接種代は犬を飼うために絶対に必要な費用であると認識しましょうね。